12月の吹奏楽部・吹奏楽団にとって定番イベントのひとつが、クリスマスコンサートです。
しかし、いざ選曲を始めてみると、
「クリスマス曲は何曲くらい入れる?」
「中学生でも無理なく演奏できる楽譜は?」
「人数が少ない吹奏楽部でも演奏できる?」
「ミュージックエイトとウィンズスコア、どの楽譜がいい?」
「30分のコンサートならどう組めばいい?」
と迷うことも多いのではないでしょうか。
同じ「ラスト・クリスマス」や「恋人たちのクリスマス」でも、出版社や編曲によって難易度・必要人数・演奏時間は大きく違います。
そこで今回は、2026年のクリスマスコンサートで実際に選びやすい吹奏楽譜を、出版社・商品・難易度まで具体的に紹介します。
まず結論!おすすめ楽譜を比較
| 曲・楽譜 | 出版社 | 難易度 | 演奏時間 | 特におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| Xmas Swingin’ コレクション | ウィンズスコア | 3.5 | 約9分50秒 | 本格的なクリスマスコンサート |
| Xmas Swingin’ コレクション フレックス5〜8重奏 | ウィンズスコア | 3.5 | 約5分10秒 | 少人数 |
| White Love 小編成版 | ウィンズスコア | 2.5 | 約2分40秒 | 中高生・小編成 |
| クリスマス・イブ | ミュージックエイト | 3 | 約3分10秒 | 幅広い年代 |
| ラスト・クリスマス 少人数版 | ミュージックエイト | 2 | 約4分 | 5〜15人程度 |
| サンタが町にやってくる 少人数版 | ミュージックエイト | 3 | 約2分30秒 | 子ども向け・少人数 |
| 恋人たちのクリスマス フレックス版 | Hal Leonard | 2 | 約2分50秒 | 少人数・若いバンド |
| クリスマス・フェスティバル | Alfred Music | 3 | 約6分30秒 | メイン曲 |
| そりすべり 初級版 | Alfred Music | 1 | 約2分15秒 | 初心者の多いバンド |
| 恋人がサンタクロース | ミュージックエイト | 3 | 約3分20秒 | 日本の定番クリスマス曲 |
以下、それぞれ「どんなバンドに向いているか」を詳しく見ていきます。
1.1曲でクリスマス感を出すなら「Xmas Swingin’ コレクション」
まずおすすめしたいのが、**ウィンズスコア「Xmas Swingin’ コレクション」**です。
編曲は福田洋介さん。
「サンタが街にやってくる」「赤鼻のトナカイ」「きよしこの夜」「もろびとこぞりて」「ホワイト・クリスマス」など、クリスマスの定番曲8曲を盛り込んだメドレーです。
難易度はグレード3.5、演奏時間は約9分50秒。
1曲で約10分あるため、
「クリスマス曲を何曲も用意する時間がない」
というバンドにも向いています。
ポップで華やかなアレンジなので、クラシカルなクリスマスキャロルを淡々と演奏するというより、コンサートのメイン曲として盛り上げたい場合におすすめです。
特に30〜60分程度のクリスマスコンサートなら、この曲を中心にプログラムを組みやすいでしょう。
こんなバンドにおすすめ
中学生以上で、ある程度合奏経験のあるバンド。
通常編成の吹奏楽部で、
「クリスマスらしさが一気に伝わるメイン曲が欲しい」
なら、かなり有力な候補です。
2.人数が少ないなら2026年版「Xmas Swingin’ コレクション」
2026年に新しく発売されたのが、同じウィンズスコアによる
「Xmas Swingin’ コレクション(フレックス5〜8重奏)」
です。
こちらは非常に注目したい楽譜です。
基本は5つの管楽器パートで構成され、各パートについて複数の楽器から選択できます。
さらにドラム、パーカッション、グロッケンシュピールなどを追加できますが、打楽器を省略することもできます。
収録曲は、
「もろびとこぞりて」
「サンタが街にやってくる」
「赤鼻のトナカイ」
「きよしこの夜」
「荒野のはてに」
「We Wish You A Merry Christmas」
の6曲。
難易度はグレード3.5、演奏時間は約5分10秒です。
これは、
「部員が10人しかいない」
「ホルンがいない」
「クラリネットとサックス中心の編成になっている」
といった学校にも使いやすい選択肢です。
しかも2026年9月発売なので、今年のクリスマスコンサートで「最近発売された楽譜を演奏したい」という場合にもおすすめです。
3.小編成で冬らしさを出すなら「White Love」
クリスマス曲ばかりではなく、冬のJ-POPを1曲入れたい場合におすすめなのが、
ウィンズスコア「White Love〔Grade 2.5(小編成)〕」
です。
SPEEDの冬の定番曲を、小編成向けにアレンジした2026年9月発売の新しい楽譜です。
難易度はグレード2.5。
演奏時間も約2分40秒なので、プログラムの中に非常に入れやすい長さです。
クリスマスコンサートでは、
「ジングルベル」
「赤鼻のトナカイ」
「サンタが町にやってくる」
のような曲ばかり続けると、少し子ども向けの印象が強くなることがあります。
そこで途中に「White Love」のような冬のJ-POPを挟むと、一気にプログラムの雰囲気が変わります。
特に中学校・高校の吹奏楽部のクリスマスコンサートには使いやすい一曲です。
4.日本のクリスマス定番ならミュージックエイト「クリスマス・イブ」
幅広い年代のお客さんが来場するなら、山下達郎さんの
「クリスマス・イブ」
も強い選択肢です。
ミュージックエイトの「QH 吹奏楽ヒットシリーズ」では、
商品番号:QH302
難易度:グレード3
演奏時間:約3分10秒
の吹奏楽版が販売されています。
編曲は小島里美さん。
特に、
地域のクリスマスコンサート
ショッピングモール
一般吹奏楽団
保護者も多く来場する学校演奏会
などにおすすめです。
若い世代だけでなく、親世代にも曲名が伝わりやすいのが大きなメリット。
クリスマスコンサートでは最新曲だけではなく、世代を越えて知っている曲を1曲入れるとプログラムが安定します。
5.少人数ならミュージックエイト「ラスト・クリスマス」がかなり使いやすい
人数が少ない吹奏楽部には、ミュージックエイトの
QQ93「ラスト・クリスマス」
が特におすすめです。
QQシリーズは少人数吹奏楽向け。
この楽譜はグレード2、演奏時間約4分です。
さらに大きな特徴が、
最低5名でも演奏可能
とされていること。
クラリネット、アルトサックス、トランペット、トロンボーン、ユーフォニアムなどの低音楽器という最低限の組み合わせでも成立するよう作られています。
「部員が10人程度なので普通の吹奏楽版は難しい」
という学校なら、かなり現実的な候補になります。
グレード2なので、初心者が比較的多いバンドにも向いています。
6.子ども向けイベントなら「サンタが町にやってくる」
保育園、小学校、地域イベントなどで演奏するなら、
ミュージックエイト QQ326「サンタが町にやってくる」
がおすすめです。
こちらも少人数吹奏楽シリーズ。
難易度はグレード3、演奏時間約2分30秒。
そしてこの楽譜も最低5名程度から演奏できる編成になっています。
しかも、このアレンジは単純なクリスマスキャロルではなく、ラテン風の楽しい雰囲気。
クリスマスコンサートの中盤やアンコールにも使いやすいでしょう。
お客さんが小学生以下なら、「White Love」や「クリスマス・イブ」より、
サンタが町にやってくる
のような一瞬で分かる曲の方が反応が良い場合もあります。
7.「恋人たちのクリスマス」ならHal Leonardのグレード2版
マライア・キャリーの
「恋人たちのクリスマス(All I Want for Christmas Is You)」
もクリスマスコンサートの鉄板です。
ただし、この曲は非常に多くの出版社・編曲者から楽譜が発売されているので、選ぶときには注意が必要です。
中高生の吹奏楽部なら、特におすすめなのがHal Leonard(ハル・レナード)のMichael Brown編曲版。
難易度はグレード2、演奏時間は約2分54秒です。
さらに人数が少ない場合には、同じMichael Brown編曲によるフレックス・バンド版もあります。
こちらもグレード2、約2分50秒。
楽器編成を柔軟に組めるので、小編成バンドにはこちらの方が使いやすいでしょう。
「恋人たちのクリスマス」は華やかなので、
コンサート終盤またはアンコール
に特におすすめです。
8.本格的なクリスマスコンサートなら「クリスマス・フェスティバル」
吹奏楽らしい本格的なクリスマス作品を演奏したい場合は、
Alfred Music「クリスマス・フェスティバル(A Christmas Festival)」
がおすすめです。
ルロイ・アンダーソンの名作をRobert W. Smithが吹奏楽向けにアレンジした版で、
難易度:グレード3
演奏時間:約6分30秒
となっています。
この作品には、
Joy to the World
Deck the Halls
God Rest Ye Merry, Gentlemen
Good King Wenceslas
Hark! The Herald Angels Sing
The First Noel
Silent Night
Jingle Bells
O Come, All Ye Faithful
と、非常に多くのクリスマスキャロルが盛り込まれています。
ポップス中心のプログラムとは違い、
「吹奏楽らしい華やかなクリスマスサウンドを聴かせたい」
という場合に向いています。
市民吹奏楽団や高校吹奏楽部のクリスマスコンサートなら、メイン曲候補としてかなり強い一曲です。
9.初心者が多いならAlfred Music「そりすべり」Grade 1
有名なルロイ・アンダーソンの「そりすべり」を演奏したいものの、
「難しいのでは?」
と感じる学校もあるでしょう。
そんな場合には、Alfred MusicのMichael Story編曲版があります。
難易度はなんとグレード1。
演奏時間も約2分15秒です。
Flute、Clarinet、Alto Saxophone、Trumpetなど各楽器が比較的シンプルな構成になっており、若いバンド向けのアレンジです。
1年生が多い中学校や、結成して間もないバンドなら、
原曲に近い難しい版を無理に演奏するより、こうした初級版をしっかり仕上げる
という選択もおすすめです。
「そりすべり」はクリスマスそのものを題材にした曲ではありませんが、鈴の音などもあり、冬のコンサートには非常によく合います。
10.日本の定番をもう1曲なら「恋人がサンタクロース」
もうひとつ日本の定番として使いやすいのが、松任谷由実さんの
「恋人がサンタクロース」
です。
ミュージックエイトのQH351は、
難易度:グレード3
演奏時間:約3分20秒
の吹奏楽版。
編曲は小島里美さんです。
特に30代以上のお客さんも多い地域イベントや一般団体の演奏会なら、非常に使いやすい選曲です。
「クリスマス・イブ」とどちらを選ぶか迷うところですが、
しっとり聴かせるなら「クリスマス・イブ」
明るく楽しく進めるなら「恋人がサンタクロース」
という選び方ができます。
では実際にどう組み合わせる?
ここまで曲を紹介しましたが、大切なのは良い曲を集めることではなく、コンサート全体の流れを作ることです。
例えば30分程度の中学校・高校吹奏楽部のクリスマスコンサートなら、
1曲目
Xmas Swingin’ コレクション(フレックス版または通常版)
2曲目
2026年に流行したJ-POP
3曲目
White Love
4曲目
クリスマス・イブ
5曲目
恋人たちのクリスマス
アンコール
サンタが町にやってくる
という構成が考えられます。
すべてをクリスマス曲にするのではなく、
クリスマス曲 → 最新曲 → 冬の曲 → 定番 → 盛り上がるクリスマス曲
と変化をつけるのがポイントです。
10人程度の小編成ならこのプログラム
人数が少ない場合は、通常の吹奏楽版を無理に選ばないことも重要です。
例えば、
Xmas Swingin’ コレクション フレックス5〜8重奏
↓
White Love 小編成版
↓
通常のJ-POP小編成版
↓
ラスト・クリスマス QQ版
↓
サンタが町にやってくる QQ版
という組み合わせ。
これなら、ほぼすべてを小編成向けの楽譜で構成できます。
「少人数だからクリスマスコンサートができない」ということはありません。
むしろ最近では、ウィンズスコアやミュージックエイトから少人数・フレックス向けの楽譜がかなり充実しています。
出版社によって特徴が違う
今回紹介した楽譜を見るだけでも、それぞれの出版社に特徴があります。
ウィンズスコア
最近のJ-POPや、小編成・フレックス向けの比較的新しいアレンジを探したいときに便利です。
2026年には「White Love」小編成版や「Xmas Swingin’ コレクション」フレックス版も新たに発売されています。
ミュージックエイト
長年演奏されてきた定番ポップスが非常に豊富。
特に「QQ 少人数吹奏楽」シリーズには、少ない人数でも演奏しやすい作品があります。
Hal Leonard
海外ポップスの選択肢が非常に豊富。
「恋人たちのクリスマス」のような洋楽を演奏したい場合には有力です。
Alfred Music
コンサートバンド向けの海外作品・クリスマス作品が充実しています。
「クリスマス・フェスティバル」「そりすべり」など、吹奏楽らしいクリスマス作品を探すならチェックしておきたい出版社です。
迷ったら「客層」と「人数」で決めよう
最後に、選曲に迷った場合は、
「何が一番格好いいか」
ではなく、
「誰が聴くのか」
「何人で演奏するのか」
から考えるのがおすすめです。
小さな子どもが多いなら「サンタが町にやってくる」。
幅広い年代なら「クリスマス・イブ」。
中高生中心なら「White Love」や今年のJ-POP。
少人数なら「ラスト・クリスマス」QQ版や「Xmas Swingin’ コレクション」フレックス版。
本格的な吹奏楽コンサートなら「クリスマス・フェスティバル」。
というように、かなり候補を絞れます。
クリスマスコンサートでは、全曲をクリスマスソングにする必要もありません。
定番クリスマス曲+冬の曲+今年の人気曲。
この3種類をバランスよく組み合わせることで、子どもから大人まで楽しめるプログラムになります。
今年のメンバーだからこそできる、2026年ならではのクリスマスコンサートを作ってみてはいかがでしょうか。
※楽譜の難易度・演奏時間・編成等は2026年10月時点で各出版社・販売店が公開している商品情報をもとに記載しています。販売状況や価格等は変更される場合があります。
